今回は趣向を変え、上で羽ばたいている蝶に関するお話し。
これは「バイオメタル」と呼ばれる駆動装置で動かしています。
バイオメタルって?
弊社には照明を扱うトキスターのほかに、もうひとつ「バイオメタル」の開発を手がける部門があります。
バイオメタルというのは、電流を流すと筋肉のように動く、細い繊維状のアクチュエータ(駆動装置)のことで「生物のような柔らかで静かな動きをする金属製のアクチュエータ」という意味で、バイオメタル(BioMetal)という名前がつけられました。

バイオメタル動作見本装置。細い糸状に見える部分がバイオメタル。
通常バイオメタルは柔らかくしなやかですが、電流を流すとピアノ線のように強靱になり、強い力で収縮します。電流を止めると再び柔らかく元の長さに戻り、繰り返し何度でも動かすことができる…というものなのです。
ライティングフェアで展示
3月に行われたライティングフェアで、バイオメタル関連製品をいくつか展示しました。トキスターの照明を見に来場された多くの方に「あれは何?」と興味をもってたくさん声をかけていただきました。あらためて展示品の一部をご紹介しておきます。

パピヨン(BioMetal)とマイクロスポットライト(TOKISTAR)

パピヨンを使ったインテリア照明
上の写真は蝶の部分が「パピヨン」と名付けられたバイオメタル製品で、冒頭で羽ばたいていたのも同シリーズのものです。
この「パピヨン」は音や振動に反応して羽ばたくロボットで、羽根と胴をバイオメタルで動かしています。モーターをいっさい使っていないため、静かでまるで本物のようになめらかな動きが表現可能です。

クリスタルエレベーター
透明な筒形状のクリスタルエレベーターは、光がゆったりと動くきらびやかなインテリア。発光するクリスタルをバイオメタルで上下運動させています。

フラワーランタン
参考出展として出された「フラワーランタン」は、赤い部分がバイオメタルにより、ゆったりとそれぞれにランダムな動きをするのが印象的な行灯照明です。
様々な場所で活躍中
これらバイオメタルで作り出される製品の動きは、独特の雰囲気を持ち、いつまででも眺めていられるようなものばかりです。小型で軽量なことから医療分野や玩具などで採用実績があるほか、特性を活かして幅広いシチュエーションでお使いいただいています。
▼作品にバイオメタルをアクチュエータとしてご採用nakayasu.com
▼ウィンドウディスプレイの一部としてパピヨンをご採用
SHISEIDO THE STORE
SHISEIDO WINDOW GALLERY<花>の章 2019
※展示期間 : 2019年3月21日-4月16日
バイオメタルの動き ご覧になれます
ご紹介してきた製品の動く姿は、下の動画で確認できます。また弊社の平和島オフィス受付スペースには、パピヨンやフラワーランタンなどが常設展示されいます。ご来社の際はぜひ実物ご覧になってみてくださいね。

平和島オフィス エントランスに展示中です。
※文中でご紹介した製品は2019年現在、未発売のものや参考出品として作られたものも含まれております。製品について詳しくはバイオメタルWebサイトをご参照ください。